手作りの家

夜間のお茶の時間を楽しめる季節になった。紅茶を淹れて昼間に買ったお菓子を味わっている。
お米の粉で作られたスコーンでりんごとレーズン入りだ。生地がしっとりとまとまっていて上品なお菓子である。

今日は午後から娘のクラスメートのお家にお邪魔して存分に山の空気とこのお友だち家族の暮らしを満喫させてもらった。お友だちの家は、脊振の山の中にぽつんと在ってお母さんがお菓子屋さんをされている。3年前に福岡市内から移住して来られたご家族でお家はコンテナで作られていた。ご主人の手作りだそうだ。住みながら家じゅうのあちらこちらを少しずつ取り付けていき組み立てていかれたのだそうだ。とても開放的な家でリビングから周りの自然が一望できるようになっている。
裏山の斜面には、ぐりという名のヤギが居ておいしそうに草を食んでいた。このヤギの小屋もご主人が一日で作られたそうだ。お菓子屋さんの工房とテラスもご主人の作品だそうである。何から何までご自分で手作りをされる御夫婦で驚きの連続だった。あまりにも居心地が良く、娘と二人つい長居をしてしまった。最初は午後のお茶の時間にお菓子を買って子どもたちがしばらく遊べたらという気持ちで行ったのだが、夕飯まで御馳走になってしまった。「カレーでよかったら食べていって下さい。」そう言って手際よく作って出してくださったココナッツミルク入りのカレーもとてもおいしかった。その上ご主人が狩りもされるというのでカルガモをローストしたものまで食べさせてもらった。
娘もたっぷりと遊んでとても満足したのだろう。家に帰って入浴後すぐいつの間にか眠っていた。
それにしても、我が家からそう遠くない場所なのに今日は随分と遠くまで旅をした気分になった。脊振の山にぽつりぽつりと知り合いが出来ていき私たちの暮らしもその恩恵をうけている。思いがけず晩餐の時間まで共に過ごせたこのご家族の暮らしはとても興味深い。やはり自分たちの手で生み出された暮らしは温かく豊かである。食べ物も住まいもこの方達の凝縮した時間が詰まっていた。忙しい日々に追われていた最近の自分自身の暮らしを見直す良いきっかけとなりそうである。
お菓子屋さんの名前は、天然菓房のがりと言います。脊振まで来られる際はぜひ足を運んでみてください。週末に開いていてテラスで珈琲なども楽しめます。
のがりさん、今日はありがとうございました。

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