泣かないもん

「あのね、今日もあっこちゃん泣かんかったよ。」

夕方、保育園に迎えに行くと娘が最初に口にすることば。

彼女は、先月から保育園に通い始めた。最初のひと月はお試し保育で週に3回。

けれども、体調を崩して実際に行けたのは半分くらい。自分の家とは違う場所での初めての集団生活。喘息の症状が出たり、微熱が続いたり。

10月からは正式に入園して毎日通うことになっているのだが大丈夫だろうか。正式入園を延期させてもらおうかとも考えた。けれども、どの子もきっと同じはず。最初はたくさんの不安や葛藤を抱え、それを乗り越えながら集団生活に慣れていくのだろう。友人に相談しながら、自分自身がゆっくりと構え見守ることにした。

誕生日の10月1日は体調がいまいちの様子。お休みさせた。

さて次の日、4日ぶりの保育園だ。3歳になって最初の保育園の日。通園路で一緒になったあるお母さんが、「あきこちゃん、お誕生日おめでとう。」と言ってくださった。娘の表情が少し和らいだようだった。とてもあたたかい励ましのことばのように思え勇気をもらった。園のみんなで友達の誕生日を祝福するという保育園の考え方が素敵だと思う。

娘はこの日からお休みしないで通園している。担任のアヤさんに自分の決意をこう話したそう。

「あっこちゃん、3歳になったけん、保育園では泣かんよ。」

彼女の決意は固い。

今日も迎えの時に、泣かなかったことを話してくれた。その表情がこれまでになく逞しく見えた。

Top