コーヒーの妖精

きのうのことだ

私はコーヒーの妖精に出逢った
お茶の時間
八人でテーブルを囲み 全員のマグカップに コーヒーは注がれた
それぞれがカップを握って 一口目のコーヒーを口に含んだ瞬間
テーブルの上を 妖精がとび始めた
微かに羽をはためかせ鈴の音が耳をかすめた

賑やかな 八人のおしゃべりは静まって みな一様にコーヒーの味に酔いしれた

深煎りのそのコーヒーは澄みきっていた

コーヒーの妖精は 潤った泉の上を踊りながら飛んでいた
私たち八人の心はより一層静まって あたたかだった

滅多に姿は見せないが 誰の心にも妖精は生きている
もしかすると また今度逢えるかもしれない

 

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